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【次世代のセキュリティ概念】「ハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワーク」について

9/3/2023

Case Studies, Products & Services

furehakoPresident

新概念「ハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワーク」

■情報セキュリティの課題 ~web2.0 と web3.0~

近年、顧客情報や機密情報漏洩など、企業の情報資産を狙った犯罪が続発しています。また、医療機関などでデータを人質にとったランサム・ウェアなどの被害も深刻となっており、従来のセキュリティ概念が通用しない時代に突入しました。

我々は、これらの要因のうち、システム面の問題を web2.0 的な中央集権的なアーキテクチャにあると考えています。簡単に言うと、中央に存在する少数のサーバー群をハッキングするだけで機密情報を入手できてしまうのです。さらなる問題は、データが置かれている中央のサーバー群にサービスを提供する事業者が容易にブロックしたり、データにアクセスできてしまう点です。この問題は、ロシアによるウクライナ侵攻時にアメリカの巨大ITプラットフォーマーが行った数々の動きで顕在化しました。

これらの問題を解決する一つの方法は、システム・アーキテクチャやセキュリティ・アプローチを web3.0的に再構築することが挙げられます。つまり、少数のサーバーに情報を格納するのでなく、ハッカーがクラッキングできないほど多数のマシンにデータを断片化・暗号化・分散することで非中央集権的なデータ保存を行うのです。そして、同時にサービス提供者がデータをブロックしたりアクセスしたりできない仕組みを作り出すことでこれを実現します。

さらに、これらを強化するためのハードウェア、ネットワーク、認証の仕組みを構築し、これらも web3.0的なアーキテクチャで統合することで、従来考えられないような強力なセキュリティが実現できます。

■ハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワーク (HSS / HSN)とは

ハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワークは、弊社が2023年に提唱した次世代のセキュリティ概念です。詳細な定義は以下の通りです。

ハイパー・セキュア・ストレージ (HSS) とは、従来の web2.0 型を前提としたアーキテクチャではなく、web3.0型で実行されるデータ連携・保管のための技術・方式のことです。その構成要素は、ソフトウェアによるP2P/M2M化、断片化、暗号化、分散化、秘密鍵および復号化、非同期化等による機密化、非検閲化、ハッシュ、ブロックチェーンによる真実性保証とトラッキング等と、ハードウェアによるHW Wallet、専用NAS等の組み合わせにより、web3.0 でデータ連携を実現することを意味します。

ハイパー・セキュア・ネットワーク (HSN) とは、従来の web2.0 型を前提としたアーキテクチャではなく、web3.0型で実行されるネットワーク技術・方式のことです。その構成要素は、ソフトウェアによる暗号化、秘密鍵、生体認証、閉域化等と、ハードウェアによるHW Wallet、専用制御ルーター等の組み合わせにより、web3.0 でネットワークを実現することを意味します。

このように、従来のセキュリティ概念とは全く異なった web3.0を前提にしたアーキテクチャであり、例えば、巨大ITプラットフォーマーから国内のクラウドストレージ、セキュリティ対策製品を提供する多くの web2.0企業とは全く違ったセグメントになります。

■HSS / HSN 製品 「furehako : フレハコ」

弊社は、ハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワークという概念を提唱すると同時に、HSS / HSN の概念によって実装された世界初*1の製品 「furehako : フレハコ」を開発しました。

世界初の先端技術を組み合わせた furehako : フレハコ には、以下の特長・用途があります。

【furehako : フレハコの特長】

  1. 純国産・独自の秘密分散ストレージ上に保存/共有/連携することで、機密情報の管理と漏洩防止を両立します。
  2. 断片化、暗号化、分散化して格納することで、検閲ができず極めて機密性の高いデータ保管を実現します。
  3. 格納データにハッシュ値を生成することで、データの改ざん防止、トラッキングを実現します。
  4. インターネットを利用する必要がなく、物理的なリスクがありません。機密データを扱う研究所・官公庁・個人情報系での利用も可能です。

【furehako : フレハコの用途】
・秘匿性の高いデータを異なった関係者間で連携する必要があるが、海外や既存のクラウドサービスにデータを預けたくない場合
・データの修正、改ざん、検閲が許されず、データの真実性を担保したい場合
・研究所、庁舎、院内など、インターネットから完全に切り離した閉鎖環境でデータ保管/連携を行いたい場合
・山岳や被災地など、インターネット環境がない場所でデータのデータ保管/連携を行いたい場合

【furehako : フレハコの製品紹介サイト】
https://furehako.jp/

furehako : フレハコ は、2023年9月現在で、すでに200社を超える導入事例・ユースケースを保有しています。

■ハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワーク によるデータ保管・連携の重要性

ここまで見てきた通り、web2.0的なアーキテクチャでデータ保管・連携を実現することは、もはやリスクです。この現実を無視し、最新のテクノロジーを見過ごすとことは企業や組織のリーダーにとってありえないことです。

この記事を読まれたビジネスリーダーの方は、ぜひともハイパー・セキュア・ストレージ / ネットワークで実装された製品・サービスを利用されてください。

*1 弊社調べ (2023年8月現在)